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FRM/FRM2/FRM3 (フットウェルモジュール)の故障について【前編】

こんにちは。
埼玉県三芳町・所沢・ふじみ野・川越のBMWのE系に力を入れているMercuryです。

今回は巷で話題のE90系・E8x系・E70系・R56系のFRM(フットウェルモジュール)の故障について。

FRM故障パターンは大きく分けて2パターン。

<パターン1>
ハード的な故障やショートカウンターロック等。
診断機に通すと、モジュール応答在りでエラーコードが読み出せます。純正診断機上ですと、FRMモジュールは黄色となります。ただし、水没・ショート等などで車両側・基盤自体に損傷等が発生した場合、通信不能となる場合もありパターン2のような症状となります。

<パターン2>
ソフトが原因で起こる故障でハードは一切壊れていない。
診断機に通すと、モジュール応答なしとなり通信不能となります。純正診断機上ですと、FRMモジュールは赤色となります。
特にFRM3はこのパターン2の故障が多い。

という事で、今回の話は、FRM3に多いパターン2の故障について。

このトラブル、2016~2017年あたりから海外のFRMトラブルが目に付くように。『FRMの保証期間が延びた。』とか海外勢がわちゃわちゃしてたので当方がFRM問題を認識し始めたのはそのあたり。

FRMが特定の動作後にFRM(特にFRM3)が起動不能になって、エマージェンシーモード(リンプモード)になります。

正常時はソフトで制御していたヘッドライトやウィンカー、FRMが担っている機能などは一切制御不能になります。当然、診断機⇔FRM間は通信不能となります。

リンプモード(ソフト制御ではなくハード制御)に切り替わると、最寄りのディーラーまで走行可能な最低限の動作としてヘッドライトは点灯しっぱなし(夜間に故障しても走行できるように)、その他のFRMの機能は基本的に不動に。

これが巷で話題のFRMの突然死。
BMWに搭載されているモジュールで最も信頼性の低いモジュール。なんて呼ばれてたり。

この問題、BMW社でも認識していて…

2016年某月にFRMのサービスインフォメーションが発行されて、『新車登録から8年125,000マイルに保証を延長』しました。

その後2018年に、2016年のサービスインフォメーションを更新して『新車登録から10年156,000マイルに保証を延長』しました。

ただこの保証の延長は、↑のスクショの文章に記載されているように“アメリカ国内で登録・運転されている車両でかつ、BMW正規センターで対象の修理を行ったもののみ”とあったので、当方も『ふ~~~ん』程度に思って当時はあまり気にしてませんでした。

がしかし、ここ最近、国内でもこの問題が目に付くようになり、ディーラーでもFRM搭載の車両は・・・と作業をやんわりとお断りされたりされなかったり…?!

そろそろ当店もFRM搭載車に対してリスクヘッジをしないと。と思いこのブログを書いてみました。

色々な業者が起こった状況証拠のみで色々と原因を推測しています。まあ、その中には確かにそれをしたら、その作業時にはこの事象は起こらなかったかもな。という物も原因から考えるとありますが・・・。

BMWとしての見解は

というと、信じるか信じないかは別として…

↑のスクショに書いてある通り、“車両ソフトウェア(I-Level ※)と搭載されているFRMハードウェアの特定の組み合わせにおいて互換性に問題がある。もしくは、FRMそのものが故障している。のどちらかです。”とのこと。


※↑の データレベル実測値のこと
この数字からV58ってことが分かり最後に車両データがアップデートされたのが新車延長保証が切れたあたりですかね。E60系はV58以降データのアップデート現時点無しw(余談終了)

一番厄介なのが…

“Situation”の所に書いてある通り、診断機で故障診断などの作業をするだけでもアウト。つまり、チェックランプ(警告灯)が点灯したから診断機かけたい・CBSをリセットしたい。などで診断機を車両に繋いで通信開始しただだけでFRMは死ぬ場合がある。という事です。これは作業する側としてはかなりのリスクで、確率の分からないロシアンルーレットです。という事で、BMW純正診断機を使ってメーカー指定のコンピューター診断作業でこうなった場合、オーナーさんは“持病だから仕方ないね。追加でFRMの交換作業お願いします”と優しくしてあけてください(笑) 汎用(社外)の診断機でこうなっちゃった場合、BMWは純正診断機以外の使用は当然認めていませんし、汎用診断機は怪しいのも多いので、マルチ診断機のせいでなったかも知れません。

指定の診断機を使ってコンピューター診断等してこうなっちゃった場合、『まあ、仕方ないね。』と笑って許せる輸入車に乗るにふさわしい色々とゆとりある大人なオーナーさんではなく、どうしてもクレーム言いたい心にゆとりのない人間1周目かな?的な方は、作業者・ディーラーへではなく直接BMWジャパンのお客様センターへ。作業してくれた業者へ「タダで直せ・保証しろ」などクレーム言うと、そういう情報はすぐ広まるので警戒してどこの業者も“FRM搭載の車両は一切作業しません”とかになって、自ら首を絞める事になっちゃいますよ。(現にFRM搭載の車両は故障診断やコーディング等の作業不可で作業を断る業者さんもチラホラいますので…)

しかし、保証距離が200,000km → 249,600kmって、日本だと走行距離無制限保証みたいなもんですね(笑)。

長くなるので今回はここまで。

当然、プログラミング(コーディング作業含む)でも、同様の事象に陥る可能性が同レベルであるので、後編はトラブルの発生パターンやメーカー見解、リカバリー方法など現在わかっている内容から原因(あくまで推測)などを書いていこうかと思います。

後編へ続く。

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E91 中古FRM(フットウェルモジュール)で交換修理+助手席着座センサーエラーの解除

こんにちは。
埼玉県三芳町・所沢・ふじみ野・川越のBMWのE系に力を入れているMercuryです。

『ウィンカーが球切れしてる訳でも無いのにハイフラを起こしてる状態でしたので最寄りのBMW正規ディーラーで診断したところ、フットウェルモジュール不良と診断されました。
ディーラーの修理見積もりより少しでも安く治せたら。。。また同時にエアバックマークが出てるので一緒にみてもらえたらと思ってます』

という事で、ご依頼いただきました。

BMW E91 中古FRM(フットウェルモジュール)で交換修理+助手席着座センサーエラーの解除


今回の作業コード:ERR_CHK / FRM_RECODE / SEAT_ERR_4

少しでも安く修理したい。と思うのは当然のことだと思いますので、当店ではオーナーさんでもできる事はやってもらっています。

例えば少しでも安く適合するFRMを探して購入→持ち込んでもらう。物理的な交換工賃が発生しないように、すぐに交換できるように内装はバラシてきてもらう等。

という事で、今回も適合する壊れていないFRMを見つけてもらって持ち込んでもらいました。

送料無料で2,200円(税込)で買えたとのこと。
探せば安いのありますね。このあたりはオーナーさんの検索能力に依存しますね~。検索ワードを駆使して探すの上手い人は安いの見つけられます^^

エアバッグ警告灯も点灯している。とのことですので、まずはコンピューター診断から。

エアバッグの方は“着座センサーシートマットの不具合”ですね。
そして、FRMにはウィンカー系の大量のエラーが・・・。だから、球切れしていなくてもハイフラになっているんですね。

まずはFRMの方から。
無駄な作業をするとその分リスクは高くなりますので、問題が起こらない必要最低限の作業(低リスクな載せ替え方法)でサクサクっと現車適合化処理を行ってこっちはOK。

その後、着座センサーシートマットの不具合の対応。

エアバッグ警告灯もばっちり。

仕上げにコンピューター診断に通して、エラーの消去を行い再度診断。

フォグは電球からLEDに交換している。とのことで、エラーは残っていますが、原因が分かっているので特に問題なしです。このエラーは別途LED化対応をご依頼いただければ無くなりますが、今回はそのままです。

引き渡し前にもう一度、オーナーさんと一緒にFRMが制御している部分が正常に動作することを確認。またエアバッグの方も警告等が消える事を確認。再度コンピューター診断に通して、車両が検出しているエラー内容を一緒に確認してもらって作業完了です。

フットウェルモジュールをかなり安くGETしていただいた事も大きく、BMW正規ディーラーでフットウェルモジュールを修理する金額の約半額で、エアバッグとフットウェルモジュールの両方が部品代含め修理できた感じですね。ディーラーで修理するよりリーズナブルに直せて良かったです。

ご依頼ありがとうございました。

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なお、こちらの作業は必ず現車が必要となります。ご来店いただけない場合には施工できません。

※ブログと同じ内容の故障事例でも、作業内容や工数・モデル・オーナー様の子育て状況(愛車のメンテ具合)等の違いにより、必ずしも同じ手法・同じ価格での修理とはなりません。なお、当店の修理方法はかなり特殊な方法を取っている作業がちょくちょくありますので、真似する際はご注意ください。さらに泥沼にはまる可能性があります。

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MINI R56 (JCW) FRM故障→中古FRMにて交換修理

こんにちは。
埼玉県三芳町・所沢・ふじみ野・川越のBMWのE系に力を入れているCar-Shop Mercuryです。

今回のクランケは…
『右フロントウインカーが点灯しっぱなしになり、鍵を抜いても消えません。ディーラーに入庫したところモジュール交換&コーディングが必要との事でした。御社にて修理対応は可能でしょうか?』

という、要モジュール交換診断がくだされたMINI R56です。

BMW MINI R56 (JCW) FRM内部ショート故障→中古FRMにて交換修理

今回の車両は文頭でも記載してます通り、当店へ作業依頼前に正規ディーラーにて故障診断されています。

その結果、『FRM内部短絡と判断し、要交換となります。』
と診断されていました。今回の車両は事前に正規ディーラーでの修理見積書が出ていますので、当店での初診が不要となる案件です。

ですが、どんなエラーログが残っているのか気になりましたので、当店でも交換前に診断機通してみました。

普通に”右フロントターン インディケーター不具合”としか出ないんですね。。。モノによってはズバリ“内部ショート”とか出るんですがね。

新品で交換するのが正統派な修理ですが…
いかんせんお高いです><

という事で、本作業の前までに、オーナー様には適合するFRMを準備いただきました。今回もそれを使って中古で載せ換え修理していきます。自分で適合するモジュールを探せば、中間マージンも取られませんし、一番安く部品をGETできます♪

持ち込んで頂いた中古のFRM(Footwell module)。

物理的な載せ換え→いつものように現車に合わせてコンピューターの書き換え・登録。

最後にBMW純正診断機を再度使用して、コンピューターが認識している不具合が出ていないかを確認。問題ないかを確認後、ディフェクトエラー消去機能を使って、綺麗にエラーログを消去。直すだけ直して、コンピューターに残っているエラーログを消さない(消せない)オーナーさん・業者さんが多々おられますが、修理終わったらエラーログは綺麗に消してくださいね。内容によっては次の作業者さんが判断に困りますので…。

そして、最後にオーナー様と一緒に動作確認、エラーが出ていないことを確認して作業完了です。

ご依頼ありがとうございました。

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